イチヨウランが花をつけました

左岸歩道を拡幅する工事が進んでいます。

施工に先立って、本プロジェクトで計画した環境保全措置を関係者間で共有しました。環境保全措置とは、指定当時の姿をとどめる山体崩落の堆積物や巨樹巨木などは極力、保存しようとするものです。具体的には、これらを保存するために、整備ルートを回避させるなどの措置をとっています。

ここでは、山体崩落した際の巨岩を木の根が覆っています。この巨石を含む左岸歩道沿いでみられる巨岩のいくつかは、その昔、対岸の前穂高岳が大きく崩れた際の遺物です。プロジェクトでは、こういった上高地の歴史ある景観も保全対象として、工事を進めています。

工事の進展を見守るなか、一部の登山者さんにひそかな人気を誇るイチヨウランが花をつけました。

本プロジェクトでは、巨石や巨樹巨木を守るだけでなく、足元の小さな花も可能な限り守りつつ、上高地の大切な景観を保存します。